沈黙 -サイレンス-(2016年)

「沈黙 -サイレンス-」は、2016年に公開された映画です。
巨匠マーティン・スコセッシ監督が、遠藤周作の「沈黙」を映画化した作品です。

ではどのような作品に仕上がったのか、あらすじや見どころ、結末について紹介します。

沈黙 -サイレンス-のあらすじや結末について

舞台は17世紀の江戸時代の初期の長崎です。
江戸時代の日本は鎖国を行っていて、貿易が盛んだった長崎では特に厳しいキリシタン弾圧が行われていました。

そんな中で、宣教師フェレイラの行方を探す為、弟子のロドリゴとガルペは日本に潜入を果たします。

信念を貫く事が正義なのか、それとも目の前の弱々しい命を救う事が正義なのか、究極の状況で追いつめられた心境を見事に描いた作品だと言えます。

沈黙 -サイレンス-の見どころについて

沈黙 -サイレンス-の見どころは、心の葛藤です。
思考を必要としない分かりやすい映画が増えている状況で、あえて思考をする余白を作る事で、思考を娯楽に仕立て上げる事に成功したと言えるのではないでしょうか?

また同じ仲間だから分かりあえるという訳ではありません。
映画の中では、宣教師の間でも、村人の間でも対立・不和が起こっています。
全ての人に、その人の立場の言い分があり、誰が悪いという訳ではありません。

悪人は誰も出てこないのに、争いが起こるのは、決して映画の中だけの話ではなく、現代社会の私達への問いかけでも全く同じ事が言えるでしょう。

信仰とは一体何なのか?
信念を貫く事が正しい事なのか?

日本文学の金字塔と言われる遠藤周作の「沈黙」は、第三者の視点、ロドリゴの視点、書簡形式、記録文章と技巧的で複雑な小説で、決して映画化が向いている作品とは言えません。

ですが、「沈黙 -サイレンス-」は、日本人の手によって映画化されるのではなく、全く異なる文化、異なる思考、異なる時代に映画化されているのに、原作のベースが全く損なわれずに映画の中にあるという点が素晴らしいと言えるでしょう。