おそ松さん(2015年)

大元の原作は、故赤塚不二夫が昭和37年(1962年)に始めた漫画『おそ松くん』です。当時は六つ子の小学生おそ松くんたちが繰り広げる赤塚流のドタバタギャグ漫画であり、テレビでも放映されました。

『おそ松さん』は、その六つ子が20歳代前半に成長した今を描いており、時代設定は平成の世です。

ニートと化した六つ子の現在を描く

主人公の六つ子は、松野家の息子たちであり、上からおそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四松、トド松です。20歳代前半になりましたが定職にも就かずニートを続けています。この点は『天才バカボン』に通じる赤塚流の思想が根底にあります。

他の登場人物も健在です。「シェー」の言葉とポーズで有名になったイヤミ、おでん屋のチビ太、子供時代から六つ子のアイドルだったトト子など。ただしメインとして参加することはなく、あくまでもチョイ役です。

一話完結のストーリーです。

昭和の原作において六つ子はほぼ見分けできませんでしたが『おそ松さん』ではイメージカラーがそれぞれ決まっており性格も違っています。

とはいえ仲良し、時に足を引っ張りあう、そのため仕事にも就けず女にももてない、幸せには縁遠い、本筋は同じです。

一般的なギャグ漫画と同じく、基本は一話完結です。共通のあらすじはありません。しかし6人を中心として脇役を絡めた日常生活を、赤塚流のドタバタ劇にしている点が見どころです。

異色の作品もあります

笑える内容がほとんどですが、時にブラック、下ネタもあります。赤塚不二夫が没しているにも関わらず、赤塚イズムは健在です。時には異色の作品もあります。例えば第13話です。これは「実松さん」「じょし松さん」「事故?」に分かれます。

「実松さん」では、アラフォーの会社員実松さんが主人公です。おそ松くんとは容姿や雰囲気がまったく違います。最後まで不気味に終わります。

「じょし松さん」は六つ子が女子という設定で、女子の本音トークがぶちまけられます。「事故?」はある秘密をきっかけに兄弟げんかが勃発、元の六つ子に戻って視聴者も安心します。

今後も続きます

『おそ松さん』はCMを含めて様々なタイアップ企画が進行しています。2016年には舞台、2017年は新たなアニメがスタートします。そういう意味でも終わりなきストーリーです。『サザエさん』のように作者の遺志が今後も受け継がれていきます。